地震恐怖の「道の駅」
| <2008.7.24> 早池峰山から雷雨に追われて逃げ帰ってきた。 それも、午前10時前である。さー、今日一日、どうしようー?。地図を眺める。三陸海岸の宮古まで70km、その先には名勝”浄土が浜”がある。宮古で海鮮を食べ、浄土が浜を散歩して、時間があれば遠野まで戻り民話の里でも散策しよう・・・、って豪華な観光プランが浮んだ。(寝る場所は、昨日の”道の駅”がある。) 早池峰山のもう一つの登山口である小田越を通過して、川井村の狭い林道を30km程走るが、民家一軒見えてこない。勿論、携帯電話も圏外で擦れ違う車も無い。正に北上山地のど真ん中を走っている。こんな所でトラブルになったら、大変だろうなー?。他人事のような思いがめぐってきた。 川井村の中心街で国道に出た。右に曲がって一路、三陸海岸を目指した。この国道、信号も殆どなく時速70kmで走っても地元ナンバーにせっつかれてしまった。 宮古市内に入った。浄土が浜は宮古港の先にある。港の堤防で一休み、帆船が泊まっていた。空は雨雲が消え、高曇りである。ふと、早池峰方面に目をやると、暗雲に覆われていた。港の傍に”道の駅”があった。時間は丁度12時、昼飯の時間である。 道の駅のレストランで”生タコ定食”を食べてから、浄土が浜へ向かった。潮の匂いが心地よいが、じっとりと纏わりつく生暖かい潮風に不快を感じた。浄土が浜は観光客で賑わっていた。それにしても、山と海を一日で楽しむなんて、何と贅沢なことか!早池峰山での雷騒ぎを忘れてしまった。 時間はまだ2時前である。遠野へ向かうことにした。ここからは60kmの道程である。この地域の国道事情を考えれば、1時間少々で遠野へ着くはずである。 予定どおりの時間で、遠野の”河童淵”に到着した。夏の日差しが戻り、かんかん照りである。予備知識では相当立派な淵を思い浮かべたが、実際のところは幅5m程の小川であった。民話の里の街並みは、河童をモチーフにした街灯、ガードレール、公衆電話BOXなどが整然と並んでいた。レンタサイクルに乗るお姉ちゃんを見ると、どーも、軽井沢、清里などの観光地の姿が重なって見えた。 さー、今夜の寝場所に戻る時間である。そー、”とうわ道の駅”である。そこに泊まって、また明日に早池峰山にチャレンジしよう!!!。 昨夜と同じように、風呂に入ってから美味しいビールを飲み、とんかつ定食を食ってから愛車まで戻った。駐車場には、大型トラックを含めて数台の車中泊仲間がいる。何んか?ホームレスみたいで恥ずかしいが、実益を考えれば仕方ない。 <物凄い雷雨> 愛車の屋根を激しく叩く物凄い雷雨で目が覚めた。これこそバケツをひっくり返したような雨である。時計を見ると、夜の10時を廻ったところである。もー、うるさくて寝てなんか要られない。でも、外に出る訳にはいかないし、車内灯を点灯、地図で明日の行動を確認した。雨は1時間ほどで小止みになった。再び目を閉じるといつの間にか眠ってしまった。 <地震発生> 地面から突き上げられる衝撃で目が覚めた。直ぐに横揺れに変わり、車が荒海に漂う小船のようにピッチ&ロールを始めた。大揺れは30秒程で収まった。時刻は0時25分、上半身を起こして直ぐにラジオをONにした。アナウンスの向こうで緊急地震速報が流れている。大地震に襲われたようである。しかも、震源地は岩手県中部、最大震度6強とのこと。えーー、まさか。この地、岩手県で先月に続いての大地震!。車窓から周りを見渡すと、街灯や信号は全て消えている。 ラジオに耳を傾けた。震源地は近いようだが、俺の周囲ではこれと言った被害はない。携帯を見ると、圏外表示になっている。車から外に出た。他の車からも人が出てきた。この先、どうなるんだろう。ラジオの情報だけが、唯一の頼りである。 この花巻市では、震度5強の揺れだと告げていた。深夜なので被害情報は伝えられていないが、東北自動車道は仙台以北が通行止め、山間部では土砂崩れも憂慮されると言う。余震も心配である。もー、山どころではない。早池峰山への林道も閉ざされているだろう。それよりも、どの様にして千葉まで帰ろうか?家族が心配しているに違いない。携帯は相変わらず圏外表示である。 4時間後、東北道が花巻ICまで開通したことを知った。兎に角、安全地帯へ退避しよう!!。眠い目を擦りながら、開通したばかりの東北道を南へ向けて走り出した。俺とは逆に東北道を北進する消防車や自衛隊の救援車と何度も擦れ違った。被害はどうなのか?未だに詳細は不明である。宮城県境辺りから再び雨が降り出した。地震に加えて、豪雨の被害も気になる。今年の東北地方はどうなってしまうのだろうか。 雨の中、俺は自宅へ向けて、ひたすらアクセルを踏み続けた。
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