北東北観光ナビ

 
 <2010.7.18> 森吉山とマタギの里

 山歩きが好きな俺、山関係の本を夢中になって読んだ時期があった。
 その頃は、HOW−TO本からエッセイ、小説、紀行文、古典、外国モノ・・・、兎に角、山への知識に飢えていた。お陰で山に関する直接的な知識だけでなく、山域の風土、歴史などにも興味が広がり、山の文化といえば大袈裟になってしまうが、そちら方面の興味も沸いてきた。
 そんな折、熊谷達也氏の小説に出合った。”山背郷”と言う名の短編集である。東北を舞台として、昭和初期から戦後に掛けての寒村の暮らし、山仕事のあれこれをテーマとした作品であった。その中に、マタギの話が出てきた。山に生かされた男の刹那が見事に描かれ、ジーンと感動してしまった。
 以来、彼の小説を読んでみると、マタギ、熊、狼にまつわる話が多く、俺が今まで歩いた東北の山々が次から次へと登場して来るので、更に嵌まり込んでしまった。
 何とも単純なキカッケだが、マタギの里を歩きたくなった。マタギと言えば秋田県の阿仁、森吉山である。そんな訳で、今回の森吉行きが決まってしまった次第である。

彼の小説に度々出てくる阿仁荒瀬

”阿仁の湯”の休憩室には熊の敷物があった
 
<2010.7.18> 角館の武家屋敷と桜並木

 ここでは単なる観光客となった。
 風呂から出て飯を食って、次の目的地である栗駒山へ移動する途中、地図を見ると角館を通ることが分かった。角館と言えば、東北の小江戸と呼ばれ、武家屋敷と枝垂れ桜が有名である。
 それにしても、北東北の地も梅雨明けが宣言され、全くもって暑くて仕方ない。多くの観光バスが客を武家屋敷に集めるもんだから、余計に暑く感じてくる。この日の角館の気温は35℃、俺もバッチを付けた団体客に混じって街並み散歩してみることにした。
 んーーん、待てよ、何か?おかしいぞ!左腿裏の筋が突っ張って、足が素直に前に出せない。軽い肉離れのような症状だ。軽く散歩してから車に戻った。

武家屋敷の街並みと枝垂れ桜並木

こんな感じの屋敷が並んでいます

<2010.7.19> 河原毛地獄の奇景

 栗駒山から降りて、名物の須川温泉大露天風呂に入った。
 このまま岩手県の一関へ向かうのは、何とも味気ないので、わざわざ遠回りして秋田側に下り、山峡の秘湯”泥湯”から秋ノ宮温泉郷に出て、鬼首経由で帰ることにした。
 泥湯から狭い林道をクネクネと登って行くと、その奇景が突然現れた。”河原毛地獄”である。
 河原毛地獄とは全山が硫黄の山で、その昔は硫黄鉱山だったらしいが、それにしても、周りの山々は深い緑に覆われているのに、ここだけが真っ白で所々で湯気が上がっている。これ以上のアンバランスは無いと言った風景である。
 こんな道草散歩が出来るのも、一人旅の特権である。車を使った山+一人旅、当分止められそうにない。

河原毛地獄の案内板

河原毛地獄の全景

<2010.7.19> 日本一の間欠泉

 鬼首(オニコウベ)まで下ってきた。
 ここも熊谷達也氏の小説、狼伝説を扱った作品の舞台になっている。
 鬼首(オニコウベ)、俺にとっては十数年ぶりに訪れる場所でもある。前回は仲間達とのスキー三昧だったが、今回は一人で間欠泉を見物してみよう。
 その施設は、薄暗い地味な場所にあった。窓口で400円を払ってゲートを潜ると、チョッとした広場があって観光客が井戸の周りを取り囲んでいた。
 案内板では、10分間隔で湯水を勢い良く吹き上げると書いてあるが、本当かなー?って疑りたくなるような、場所であった。
 前の方の客が騒ぎ出し、井戸から離れた。いよいよ吹き上げの時が来た。3,2,1のカウントダウンも間に合わず、湯柱がシューと言う音とともに勢い良く噴出してきた。まるで花火を見上げるような感覚である。
 へーー!って感じで見ていると、20秒ほどで萎んでしまい、地味な井戸に戻ってしまった。
 「公園の噴水みたいだなー!」って、誰かが言った。そう思えばそう見える風景であった。でも、天然モノなんですよ。そうじゃなけりゃ、詐欺だもんね。

噴き上げ中

終わったら閑散となってしまった
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