泉ヶ岳


・期間 2018年5月2日(月)晴れ
・山域 宮城県
・形態 単独・周回
・行程 泉ヶ岳スキー場→(水神コース)→泉ヶ岳→(かもしかコース)→泉ヶ岳スキー場


※ 2018東北シリーズ」の3座目は、仙台市民に愛されている泉ヶ岳だ。

 泉ヶ岳スキー場(8:50)→水神(9:40-9:50)→船形山展望地(10:50)→泉ヶ岳(11:00-11:35)→岡沼(12:20)→一本杉キャンプ駐車場(12:50)


泉ヶ岳は、スキー場あり、青少年の山の家あり、キャンプ場ありと、
仙台市民の山として親しまれている。

わざわざ遠くから登りにくるような山ではないような気もするが、
計画上と言うか、シリーズの流れの中でこの山を3座目に選んだ。

“泉”の名を冠すると言うことは、語源からして水源の山に違いない。
沢伝いの“水神コース”を登って“かもしかコース”を下る周回コースを歩いた。


泉ヶ岳スキー場の駐車場


案内図


「ふれあい自然観」の前を通って歩いて行った
 昨日の姫神山に続いて、今日も楽チンな山に登ることにした。

 昨夜の宿は、当初に予定していた「道の駅」ではなく、東北自動車道下り線の鶴巣パーキングエリアだった。(理由は、山のエピソード2018東北シリーズ」に記載する)

 パーキングエリアの食堂は7時開店なので、朝飯を食ってからゆっくり出発した。

 登山口の泉ヶ岳スキー場に一番近いインターチェンジで下りると、直ぐ傍にローソンがあった。
 今日は平日だ。コンビニの駐車場は通勤の車でほぼ満杯だった。
 ”♪缶ビール!♪ソーセージ”のフレーズを頭の中で何度も連呼して入口を潜ると、レジに並ぶ客が長蛇の列を作っていた。

 この分だと、待ち時間は15分かなー。
 コンビニで15分は勘弁して欲しい。
 この先にコンビニがある保証はないので、俺も列の最後尾に並ぶことにした。(スマホで検索することをすっかり忘れていた)



  泉ヶ岳スキー場には8時30分に到着した。
 広い駐車場に車は疎らで、見た限りでは全て地元ナンバーだった。天気は曇り、低い雲が垂れ込め山の稜線を隠していた。
 
 ワゴン車から出て来た老夫婦が支度を終えて、ゲレンデの方に歩き出した。俺も出発しよう。

 泉ヶ岳へのルートは、このスキー場を起点にして5本のコースがある。
 どのルートを歩いても時間的に大差はないので、楽ちんコースだとガイドブックに書いてあった”水神コース”を選んだ。

 駐車場の前に設置された立派なコース案内を写真に収めて、ふれあい自然館の前から歩き出した。

左に沢音を聴きながら歩く
 水神コース”の名のとおり、沢を流れ下る水音を耳にしながら、緩やかな道を歩いて行った。

 この道、上高地から徳澤園に向かう梓川右岸の道に似ている。
 北アルプスから足が遠のいて何年経つだろうか。
 
 そんな想い出に浸りながら、散歩気分で進んで行った。

同じ様な道が続いていた
 

 その先も緩い傾斜が続いていた。

 ナラ、ブナ、白樺などの木々の呼吸が聞こえてきそうだ。
 静寂の中、春の美味しい空気を思いっきり吸い込んでみた。


左が北泉コース、右が水神コース


水神の石碑
 ”北泉ヶ岳コース”の分岐を左に見送ると、正面に大きな石碑が建ち、“水神”の立派な二文字が迎えてくれた。

 丁度ワンピッチだ。一休みしよう。
 空は相変わらず低い雲が覆い、この分では視界は期待できそうもない。


石だらけの傾斜を登って行く

 

 水神から先は傾斜が増してきた。
 そーだよね、先っきまでの傾斜が延々と続くようだったら、山頂まで何時間掛かるか分からない。
 ここからワンピッチで頂上だ。急ぐことはない。


大岩


さいの河原
 “大岩”と書かれた看板があった。
 どれが大岩か判別できない。

 次に“さいの河原” の看板があった。
 どう見てもチャンとした“賽の河原”には程遠い。
 お地蔵を安置して石を積み上げただけの場所を“賽の河原”と呼ぶには耐えられない。

船形山が霞んで見えた
 ”さいの河原”から、10分ほどで視界の開けた場所に出た。
 北側には”船形山”が白く霞んで見えた。

泉ヶ岳山頂


東側だけ視界が開けていたが、真っ白で何も見えない
  木々が低くなると、山頂に着いた。
 100人以上が休憩できる広場だ。

 多くの場合、頂上には神仏の祠がある。
 ここも例に漏れず、立派な石の祠があった。先ずは掌を合わせて頭を垂れる。次に風下に移動して、タバコを吹かすいつものパターンだ。

 隅っこに座って、改めて造作物を確認した。
 神々を祀っているので、御幣(ごへい)を飾った柱は正解だが、その脇には、特定の宗派の超有名なお題目が書かれた立派な標柱が建っていた。

 ムムム!これって良いの?
 日本の山は神仏習合、それは理解できる。しかし、仏教の特定の宗派のお題目を堂々と祀るのは、どうした訳か。
 阿弥陀、大日、薬師、観音、地蔵などは、仏教ではどの宗派でも御本尊として崇められている。

 この山が、この宗派の所有物なら仕方ない。しかし、この山は県有地でしょ。このお題目だけは、どうしても納得できない。
 邪魔なので根元から切り倒したくなった。(その宗派を毛嫌いしている訳ではありません。持論を申し上げたまでです。)



 もう一つ納得できない出来事があった。
 ぶーーーん!と言う音と共にドローンが舞い上がった。
 山頂でドローン!格好いいジャン!ではない。操縦者が出て来た。若い兄ちゃんだ。

 「ドローンを飛ばすには許可が必要だよね。どうなの?きっちりとルールを守ってんの?」と詰め寄りたくなったが、揉めても嫌だし止めておいた。

 それにしても、ドローンの音にはうんざりだ。早く着陸させてくれ


薬師堂
 「缶ビール&ソーセージ+おにぎり1個」の昼食の儀を執り行なってから、頂上を後にした。

 頂上から少し離れた場所にもう一つの祠が建っていた。
 石板には、江戸時代に麓の村々で疫病が流行り、病除けのために村人がお金を出し合って”薬師如来”の石仏を山頂に据えたと言う。しかし、いつの間にかこの石仏が居なくなってしまった。平成の時代になり、偶然にも雪の中から石仏が見つかり、麓の人たちの手で再建したことが書いてあった。

 山には、宗派もお題目も関係ない。
 これこそが、人の自然への畏敬と信仰だ。
 宗教に関する持論は、この辺で止めておこう。チョッとしつこかったね。

かもしかコースの分岐

 下山は、かもしかコースを選んだ。
 理由は途中に”岡沼”があるからだ。
 沼の水面を眺めながらゆっくりと休憩しようと言う魂胆だ。


かもしかコースを下る


岡沼は草原と化していた
 急な斜面を一気に下ると、”岡沼”に出た。

 ところが沼には水がない、ただの草広場だった。
 どうしてくれるの!怒ったところで誰の責任でもない。

 休憩する気も失せたので、そのまま通過することにした。

兎平から振り向くと泉ヶ岳が大きく見えた
 ”兎平”まで下って振り向くと、薄雲の中に泉ヶ岳が見えた。

 リフトの音楽が聞こえてきた。
 ここはスキー場だ。ここまでは観光客がリフトに乗って来れるらしい。


コース1本を下って行く


パラグライダーが気持ち良さそうに空を飛んでいた
 ゲレンデのトップまで下ってきた。
 上空にはパラグラーダーが飛んでいた。

 無雪期のスキー場は、スカイスポーツのゲレンデに変わっていた。

 スキーで滑降すれば1分と掛からない中級斜面をスラロームを描いて下って行った。


満開の八重桜
 ゲレンデは、完全にファミリーパークと化していた。
 家族連れや若いカップル、売店ではソフトクリームや焼きそばを売っている。

 満開の八重桜の下で汗を拭いた。
 今日も一日じゃなかった、半日お疲れ様でした。

 膝も腰も元気だ。
 下山したばかりなのに、次の登山への意欲がムクムクと湧いてきた。