棒ノ嶺(棒ノ折山)

・期間  2013年3月10日(日)
・山域  埼玉県・奥武蔵
・形態  単独・周回
・行程  さわらびの湯→白谷沢コース→岩茸石→ゴンジリ峠→棒ノ嶺→ゴンジリ峠→岩茸石→尾根コース→さわらびの湯

※ 奥武蔵の村人の生活を支えてきた里山。春の陽気に誘われて棒ノ嶺(棒ノ折山)へ一人で出掛けた。

3/10(日)晴れ
 さわらびの湯(8:30)→白谷沢登山口(8:50)→白孔雀の滝(9:30)→大名栗林道(9:45-9:55)→岩茸石(10:10)→ゴンジリ峠(10:30)→棒ノ嶺山頂(10:50-11:35)→岩茸石(12:00)→航空発射台(12:20-12:30)→さわらびの湯(13:30)

 奥多摩と奥武蔵の境界は、小沢峠から長尾丸山へと連なる山塊で、
その中心をなす山が標高1000mにも満たない棒ノ嶺(棒ノ折山)である。
この山も昔の里人にとって生活に欠かせない山だったようだが、
今はすっかり”ハイキングの山”となってしまったようだ。

名栗街道から眺めた棒ノ嶺

さわらびの湯の駐車場
 今回も自宅を早朝に発ち、外環道から青梅市の小沢峠を抜けて名栗村(現在の飯能市)に到着した。

 そこは、先週までの寒さが嘘のように、生暖かい空気が緑の山々を包んでいいた。
 この山は、奥多摩側からの登山道もあるが、奥武蔵の名栗側を選んだのは「白谷沢の渓流は絶品」との情報を得たからである。

有間ダムの堤を歩く
 先ずは、有間ダムの堤を渡って、ダム湖の周回道路を時計回りに白谷沢に向かって歩き出した。

白谷沢の登山口
 白谷沢の登山口には、立派な指導標が建っていた。
 傍には”白谷の水”の湧出口があったが、涸れていた。
 

杉林を登って行く
 登山道は、暫く杉林の中を登って行く。
 もし俺が花粉症だったら、この時季に山に入るなんて自殺行為に等しい訳で、花粉に鈍感な目と鼻に感謝々々である。

一つ目の滝(名前?)

二つ目の滝(名前??)
 杉林から沢に降りると、一つ目の滝が現れてきた。二段の滝には、一筋の清流が細々と流れ落ちていた。

 直ぐ先に顔を出した二つ目の滝も同じ様なものだった。


 この先からが本格的な沢登りとなる。沢の流れを左右に渡り、高度を上げて行った。
 

狭い岩の間を抜けて行く
 沢幅が狭くなり大きな岩の間を抜けて行く。
 落石注意の場所だが、どう見ても防ぎようがない雰囲気だ。岩と石の踏ん張りと結束力に期待しよう。

更に狭くなった沢筋

ゴルジュを渡って行く

鎖と伝って高巻きする

白孔雀の滝と書かれた看板
 沢幅が更に狭くなり、一人がやっと通過できる程の岩間を抜け、ゴルジュを渡って登って行った。

 鎖を伝って高巻きすると、岩の上に出た。そこには”白孔雀の滝”と書かれた標識が建っていた。
 目線を沢の源頭側に凝らすが、滝らしき流れは見えない。つまりは、この岩の下が滝ってこと?。高巻きせずに真っ直ぐに進めば”白孔雀の滝”が拝めたのかなー?残念!

マムシに注意の標識
 このコース、流石に”関東ふれあいの道”だけあって、標識がやたらと多い。
 親切な反面、鬱陶しく思えてきた。何の変哲もない場所に”マムシに注意”の立派な看板が建っていた。


白谷沢の源頭が近い
 前方の空の広がりと尾根の高さから沢登りも終わりに近づいているようだ。
 涸れ沢を左に見ながら、丸木の階段を登って行った。

大名栗林道
 突然、林道に出た。
 俺の持参した古い登山地図には林道の表記は無かったが、これが現実なんだから仕方ない。
 この道は、伐採した木材を運んだり、植林や手入れに使う道なんだろうけど、真新しいオフロードバイクのタイヤ痕を見ると、ここも彼らの遊び場と言う現実を見たような気がする。

 林道脇には、立派な東屋が建っていた。
 高齢の女性がタバコを吹かしながら雑談している。
 俺も休憩したくなったので、声を掛けようと近付くと、ザックを背負ってさっさと歩いて行ってしまった。
 一人で良かった。ザックを降ろしてゆっくりとタバコを吹かした。
 

岩茸石
 休憩も終わり、”岩茸石”を目指して歩き出した。
 ここから数キロ南側の奥多摩山中に”岩茸石山”と言う名の山があるが、この辺りは岩茸が多く採れるのかなー?
 
 ”岩茸石”に着いた。
 狭い尾根を塞ぐように鎮座している。帰りは、この石の裏手から尾根を下るコースが始まる。


丸太の階段

ゴンジリ峠
 登山道は歩き難い丸太の階段に変わり、20分ほどで”ゴンジリ峠”に着いた。
 
 ゴンジリには”権次入”の漢字が充ててあったが、多分”権次”と言う山猟師が最初にこの峠を越えたことに因んで命名したと想像するが、人名を冠した山や峠は全国各地に残っている。
 
 いずれにしても、大手のデベロッパーが大金を注ぎ込んで造成し、議員や役所を買収して名付けた”○○ケ丘”や”○○の街”や”○○の杜”なんて耳心地だけが良い名前と違って、人間の匂いがして良いなー!

棒ノ嶺頂上

秩父、奥武蔵の山々

頂上広場

今日の昼飯
 ゴンジリ峠から20分も歩くと、棒ノ嶺山頂に到着した。
 東側の視界が一気に開け、秩父と奥武蔵の山々が薄青く連なっていた。北側には、武甲山と大持山が見える。
 
 ここから眺める景色は1級品なのだが、頂上と言ってもミニサッカーができるくらいの広さがあり、どうも山のテッペンのような気がしない。

 30人ほどのハイカーが陽だまりの中で寛いでいる。時間は早いが昼飯にしよう。
 隅っこのベンチに移動してザックを開くと、お目当てのビールがない。途中で買ったはずなのに、えぇー!車に置き忘れた?今から戻る元気もないので水で我慢しよう。


林道を横切る
 景色もお腹も満足したので、下山することにしよう。
 登ってきた道を引き返すのも面白くないので、尾根コースを辿って”さわらびの湯”まで戻ることにした。

 下り始めて40分、一つ目の林道を横切る手前で下腹部が渋りだしてきた。肛門の括約筋がどう頑張っても”さわらびの湯”、つまりトイレのある場所までは持ちそうもない。
 仕方ないので、下腹部を押さえながら茂みの中に入って行った。キジ撃ちは何年振りだろう?そーだなー、3年ぶりかなー?

展望台ではなく航空発射台

模型のグライダー
 二つ目の林道を横切ると、稜線の前方に展望台らしい工作物が見えてきた。周りの木々を切り払い、そこだけが太陽を浴びていた。
 
 奥多摩方面の展望台だろうと思って近付いてみると、櫓の傍には模型のグライダーが置いてあり、脇の看板には”高月田畑航空班”と書いてある。
 今まで、山中でパラグライダーの発射場は目にしたことはあるが、グライダーの発射基地なんて初めてである。

名栗の集落
 杉林の急な尾根を下り、名栗の集落まで戻ってきた。
 空は薄白く曇って、北風が強くなってきた。
 風呂に急ごう!汗ばんだ身体で”さわらびの湯”に向けて歩いて行った。

さわらびの湯
 風呂に入ってさっぱりして車に戻ると、猛烈な北風が吹き気温が急下降していた。
 スギ花粉とも黄砂とも分からない微粒子が空に舞って、空気は黄色く濁っていた。
 
 この現象、”煙霧”と呼ぶ気象現象であることをラジオが伝えていた。
 焦ることはない、ゆっくり安全運転で帰ろう!!